数学5: 数学講座シリーズ 積分編 feat.善行マスター

積分とは、「連続値も扱える、なめらかなシグマ」です。

実態は、ヒストグラムのはこの数を数えているだけです。

シグマがわかってれば、カンタンです。

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前回の数学講座では2大巨頭の片方、微分をやっつけました。

続いては積分です。

歴史的には、積分が先に生まれて、その後で微分が生まれたようです。

 

そんな積分ですが、定義はいろいろあります。

いろいろあるって、どういうことでしょうか?

どれでも良いってことです。笑

どれでも良いなら、一番カンタンなやつから入りたいもんです。

 

一番カンタンなのは、「積分は微分の反対計算」っていう定義ですね。

高校数学なんかは、これで押し切ってます。w

でも、これは計算にとどまってしまっていて、意味がわからないんですよね。

せっかくこの講座を読んでくださってるんですから、

積分の意味まで捉えられるようになっていただきたいところです。

だって、計算だけならプログラムがやってくれますからね。

プログラムにやらせるには、やらせる意図をわかっておかなくてはいけません。

 

なので、

意味がわかる形で「積分って何?」ってのに答えていきたいのですが、

その前に!

 

ヒストグラムってご存知ですか?

こんな、オリンピックでメダリストが立つ表彰台みたいな形をしたグラフです。
日本語で言うと「柱状グラフ」とか「度数分布表」とか言ったりします。
「棒グラフ」ではありません。

 

 

積分でやってるのは、ヒストグラムのハコの数を数えてるだけなんですよね。

 

「そこからここまでのエリアん中に、ハコ何個入ってる?」

っていうのを計算してるだけです。

 

 

たとえば、「1日1善!」と心にきめた、気高い人が居るとしましょう。
善行を毎日記録します。

4月01日:1善
4月02日:3善
4月03日:0善
4月04日:1善



4月30日:2善

というように。

するとヒストグラムができますね。

 

「4月21日〜4月28日の善行の総数が知りたい!」

と思ったら?

そういう場合は、

4月21日の善行を数えて、
4月22日の善行を数えて、



4月28日の善行を数えて、全部足すわけですね。

 

そういえば、全部足すってのはシグマがやってくれるのでした。
だから、こうかけるわけですね。

ここまでが理解できれば、
積分の60%を理解したようなもんなんですが、
大丈夫でしょうか?

 

次行きますね。

 

日付って、1ずつ増える数ですよね。
善行も、1ずつ増える数ですね。
こういう1ずつ増える、飛び飛びの値を離散値と言います。
時計で言うとディジタル時計的です。

 

でも世の中には、
そんな飛び飛びで白黒がハッキリしているものばかりではありません。

天気だって、晴れなのか曇りなのかわからないような天気があったりします。
晴れから曇りに徐々に変化していったりしますしね。

たとえ話の、善行マスターの日記だって、

席を譲ったけど「次降りるので大丈夫です」と断られてしまった!
これは0.8善くらいかな?

とかあるはずです。笑

 

声かけられなかったけど、良いことしようという心があったから0.3善にしとこう!

 

とか。笑

そう、リアルの世界には、
こういう、どっちともつかない数値と言うのが多々あるのです。

こういうのを「連続値」と言います。
時計で言うとアナログ時計的です。
滑らかに続いている数字ということで、連続値です。

子供が数える1、2、3、4、…というのは離散値です。

だって本当は、1と2の間には1.5 とか 1.93とかあるのに、飛ばして数えてますからね。
だから飛び飛びの値、離散値なんです。

シグマの回では、

シグマは
下から上までカウントアップして、全部足す
という意味です。

と書きました。

これは、離散値だからこそできるわけですね。
カウントアップは離散値しかできません。

なぜか?

連続値の世界で、0の次の数ってなんですか?

1ですか?
0.1ですか?
0.01ですか?
0.001ですか?
・・・

このように、連続値だと、どこまでも細かくできるから、
どうカウントアップしてよいのかわからないからです。

だから、連続値はシグマでは対応できないのです。

 

そこで、

「連続値も扱えるシグマ」を用意しよう!

と出来たのが積分です。

シグマの代わりに「インテグラル」という記号を使って、こんな風に書きます。

 

シグマと違う点は2箇所です。

1.インテグラルの下(スタート地点)に n = がない
2.カウントするものの右に dn がある

この2点まとめて、
左端のΣのしたに合ったn = が、右端へ行き、dnに変わった
とイメージシてもらえば大丈夫です。

 

式の右端に書いてあるd●(でぃーなんとか)を見て、

その●が、インテグラルの下の数値から上の数値まで動くときを考えればエエんやな

と思っていただいたら大丈夫です。

 

こうすることで、連続値も扱えるようになるのです。

この辺をもっと丁寧に考えていきたい場合は、
「区分求積法」というのを学べば、ご納得いただけるかと思います。

が、そういう厳密な話は置いといて、今回お伝えしたいのは、

積分ってシグマとほとんど同じなんです

って言うことです。

積分とは、「連続値も扱えるシグマ」です

ってことです。
なかなか思い切ったまとめ方ですが、理解はしやすいんじゃないでしょうか?

微積分、恐るるに足らず!

数式、恐るるに足らず!

って感じになっていただけましたか?

 

これでひとまず、数学の要点はざっくり復習できました。

これからどんな本格的なテキストを読んだとしても、
流石に「パッとわかる」はないと思うんですけど、
「きちんと向き合えば意味はわかる」ようにはなっていると思いますよ!

 

おめでとうございます!!

 

でも、
頑張って勉強されたので、そうなるのは当然っちゃ当然ですよね。

福沢諭吉も言ってますよね。

「人は本来、平等なのに、実際には上下の差が生じている。

それは、勉強するかしないかの差なのである!」

って。

引き続き、
一緒に、たくさん勉強していきましょう!

 

〜続く…?〜